黒田征太郎(描く)+近藤等則(吹く)+中村達也(叩く) ライブ・ペインティング「絵で行けるとこ」10月19日〜31日まで黒田征太郎展オフィシャルにて動画配信!

20.10.19Information

2020年10月17日夜、トランペッターの近藤等則氏が身罷られました(享年71)。

それは突然の訃報であり、その事実を知ったときの心境は筆舌に尽くし難く、まさしく言葉もありません。

 

黒田征太郎(描く)+近藤等則(吹く)+中村達也(叩く)

ライブ・ペインティング「絵で行けるとこ」

 

中村達也においても近藤氏とは久方ぶりの仕合であり、また黒田氏も含めた3人でのライブペインティングでの共演は初となる予定だったのでこの日を心待ちにしていました。

そして近藤等則氏自身もこの日の公演を特に楽しみにされていたようです。

 

黒田のおやじと会うのも久しぶりだ。

終わったら飲みに出かけることになるんだろうな…

こんな時勢だし、店とかは大丈夫か?  …まあいいか。

 

すべてはいつもの通り。

それだけにこのようなタイミングでの訃報は特に厳しいものです。

 

その日の夕刻にセッションで対峙するはずだった友の突然の死を知った黒田氏の悲しみたるや如何許りだろうか。我々如きがその心境をはかれる由もなく、関係各位の総意として当日の公演実施の是非については黒田征太郎氏の意向に委ねるしかありませんでした。

 

そして結果、公演実施へと至ったわけですが…

 

皆様には些末ながらその際の経緯をお伝えします。

 

 

 

訃報が届いてから幾ばくかの時が経過した後、黒田氏から達也へ電話が入りました。

 

冒頭から暫しの沈黙のあと「…やろうな」と、明確な意思が込められた一言が黒田氏の口から出たのに応えて「じゃあ、後で」と。

いつもとは違うけど、いつもと同じような挨拶だけが交わされて、互いに近藤氏が不在となる会場へと向かうこととなりました。

 

ともに全身全霊をかけて己の表現に磨きをかけてきたパフォーマー同士の矜持があるからこそ。このような送り方を選択したのだと思います。

 

れだけにこの動画の冒頭で黒田氏から寄せられた「死ぬために生きている…」という言葉がすべてを物語っているように感じてなりません。

 

 

この動画は「黒田征太郎作品展」開催期間の10月31日まで閲覧可能とのことです。

https://edeikeru.jp/webcast/

近藤等則さん不在は誠に無念ですが、二人流の送り方でもあるこの日の実演の模様を是非ご覧ください。

 

黒田征太郎(描く)+近藤等則(吹く)+中村達也(叩く)

ライブ・ペインティング「絵で行けるとこ」

2020年10月18日

大阪府立江之子島文化芸術創造センター

 

 

昨夜のこの公演にあたっては氏のご遺族の同意と協力を得て開催を実行致しました。

改めまして感謝の意とご遺族皆様のお悲しみをお察し申し上げます。

 

 

巨匠でありながら、晩年では自らを「腰痛ラッパ吹き」と称していた氏の愛嬌にも触れながら、これまで数々の貴重な機会を与えていただきました偉大なミュージシャン近藤等則氏に対し、ここに謹んで哀悼の意を表するとともに氏のご冥福を心からお祈りいたします。

 
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